2017.02.15
今日最後の授業に行ってきました。
この度、講師業をいったん終える事にしました。
「いったん」と書いたのにはいろいろな思いがあるのですが、それはまた。
生徒の前で話すのに緊張しなくなったし、
学校も新校舎になったし、
仕事も少しだけ忙しくなったし、
子どもも二人産まれました。
順調かよ!(良いことを並べてみました)
思い出すと、最初は初めての事だらけでした。
日デは学校のカリキュラムを講師自ら考えるシステムだったので最初の方は毎週実は必死でした。
これ教えたら役立つかな?とか。ここは卒業してから自分で覚えたほうが良いなとか。
他にも、先生と呼ばれることの恥ずかしさなんかもありました 笑
最後までクリアできなかったのは、楽しい授業の作り方です。
本業でもあるwebデザインを学校では教えていたのですが、デザインのパートはみんな比較的楽しくやってくれます。
ただ、避けて通れないコーディング(プログラム的なやつです)では、明らかにみんなの顔が沈むのです。
毎年試行錯誤しながら方法を変えていったけど、なかなか楽しめる形にならなかったな。
ごめんねみんな。
あとは、学生との接し方。
教員免許は持ってないし、若い子たちの接し方が思ったよりも難しい。
前提として彼らはお客様なんですね。会社の後輩を叱るのとは訳が違っていました。ここが最初難しかった。
(怒った子もいるけど 笑)
また、自分の半分の年齢の子たちが何を考えているか分からなかった。
後々気づいたのは、意外と自分らと変わらないですね。
個人差はあるものの、しっかりしてる子もいれば積極的な子もいる。
同じゲームしてた子もいたし、食事に行けばなかなか話せる子もいる。
自分の意見を言わない子が多いのは、そういう年齢なのか今の時代なのか。
そう言われたら自分らも学生時代ってそうだった気がする。
自分らのコミュニティが一番で、それ以外はちょろちょろとある程度だった。
学生達は二年生の最後、卒業制作に勤しみます。
それぞれが一人の先生を選び(ゼミに入り)、各先生に教えを受けます。
人によっては弟子みたいになる関係の人らも。
僕は大学四年の時に河池先生というタイポグラフィ界では有名な先生のゼミに入りました。
ちなみにこの河池先生は日デでも講師をしていました。
その他にも大学時代に習ってた他の先生や、同じゼミの先輩方も日デに講師としていらっしゃいました。
そんな方々ほんの少しだけでも肩を並べられたのかと嬉しく思ったものでした。
あ、話がそれたけどゼミの話。
自分のゼミの子らは少しだけ特別です。
教え子という感覚がより強いのです。
とにかくこの子らにはより良いものを作らせようと考えました。
卒制提出間際の頃は毎年、朝から夕方学校が終わるまで缶詰で作業見たりと出来る限りの事はしたつもりです。
良い得点がとれると自分の事のように嬉しかったものです。
ちょうど昨日も卒業したゼミ生とランチに行きました。成長した近況を聞くのも楽しいです。
(連絡とってない他の子達の近況も知りたいな)
よく本なんかで「子ども達に逆に教えられた」とか言いますよね。
僕は天邪鬼なので、なんだそれ?って思ってたのですが、本当でした。
それでは細かく説明しましょう。
↓
人に教えるという事は、自分にしっかりベースがないといけない。
↓
しっかりないといけないからには、自分の勉強やスキルアップを余儀なくされる。
(自分なりの答えを見つける)
↓
結果自分が成長します。
精神的な「笑顔に救われた」とかそんなものではなく、リアルに技術や考えが身についたのでした。
あとは、若い感性に驚くことも時にはありました。
お金あったらこの子雇いたいなとか。
ここに触れてませんでした。
簡単に言うと、少し忙しくなってきたのもあり、うまく学校の業務が出来なくなってきたのです。
急に休講をもらったり、どうしてもその補講が出来なかったりと。
一年前くらいに、学校にも生徒にも迷惑をかける事が続いた時期があったので、辞めようと考えたのでした。
あとは、時間の問題もあります。
これは全く学校の文句などではないのでそのつもりで読んでください。
学校の授業というのは90分です。
ただし、それ以外の拘束時間というのはその何倍にもなります。
準備や終わった後のフォロー、先に書いた卒制のことや、その他就活などいろんなバックアップなど。
それらを考えると、時間が取りづらくなってきたのでした。
何となくこなしたり、90分教えるだけなら今でも出来るとは思うんですけどね。
きちんとやりたい!って気持ちが強かったみたいです。自分のキャパの小ささもあるのでしょう。
あとは、今のタイミングで本業にしっかり注力したいなってのもあります。
学校ではいろんな知り合いが出来ました。
学校関係者、講師陣はとても魅力的な人が多かったです。
とても素敵な学校です日デは。(急にアピール)
そんな素敵な学校の卒展が3/4にあります。
みなさんも是非見に来てください。
個人的には高橋陽一先生が楽しみです。
あと、学校に置き土産?も用意してます。もう少しで完成します。
みなさん、本当にお世話になりました。
またいつかこの仕事に戻れるといいな。
(そういえば学校(教育?)についてブログ書くの初めてだな。)